妊娠初期に「双子かも」と言われた方へ。伝えておきたい6つのリスク!

「え・・・?双子・・・?」

喜ばしいはずの妊娠が一気に不安に変わる先生からの「双子かもしれません」の言葉。

「 双子の妊娠って、私の身体はどうなるの?これからの生活は?お金は?」

と不安でいっぱいになりませんか?もしそのように考えているようであれば、是非読み進めてください。

双子を妊娠したかもしれないあなたに必要な双子の妊娠についての基礎知識やリスク・その他の疑問について私の経験を踏まえながらお話ししたいと思います。

双子の妊娠は「安定期がない」と言われるほど単胎児に比べ妊娠中のリスクが高いと言われています。

双子妊娠では「膜性」が重要です。この膜性によって双子妊娠の種類が分かれ、リスクの差に大きな違いがあります。まずは双子の妊娠について知ることで、これからの妊娠生活で気をつけるべきことが分かります。

知識が増えると漠然とした不安な気持ちが整理されて少しスッキリしますよ。

私は医師から「双子かも」と言われた際に、喜びよりも「双子って大丈夫?私の体は?今後の生活は?」といろんな疑問が頭の中に駆け巡りとても強い不安を感じました。しかし双子の妊娠について知ることで、気持ちが少しずつ整理され、お腹で育つ双子の成長に喜びを感じました。今、医師から「双子かも」と言われ不安を感じているママに、この記事が役立ってもらえれば嬉しいです。

この記事でわかること

  • 双子の妊娠の基礎知識(膜性が重要!)
  • 双子妊娠で気をつけるリスク
  • 双子の妊娠で感じる疑問(つわり・出産一時金・産前休暇・出産方法等)

是非読み進めてみてください。

妊娠初期に双子かも•••妊娠のしくみは?

妊娠の写真

①「双子」という言葉

ママのお腹の中に1人の赤ちゃん(胎児)がいる場合は「単胎児」と呼ばれ、双子の場合は「双胎児」です。また、2人以上の妊娠を総称して「多胎児」ともいいます。

「双胎児」「双胎妊娠」はこれからよく聞く言葉だと思います。

②一卵性・二卵性とは

双子の一卵性・二卵性の説明

双子は、受精卵の数によって「一卵性」「二卵性」の2種類に区別されます。

一卵性は1つの卵に1つの精子が受精した後に、その受精卵が2つに分かれて出来たものです。 ほぼ100%同じ遺伝子なので 性別・血液型ともに同じで顔の作りもそっくりだと言われています。

二卵性は2つの卵にそれぞれ別の精子が受精して生まれたものです。そのため性別・血液型は違うことがあり顔の作りは兄弟のように似ている程度であると言われています。

③膜性とは

膜性とは胎盤と羊膜の状態で3つのタイプに分かれています。

双子妊娠のリスクがわかるので重要なポイントです。

⬇︎知っておくと分かりやすい用語

  • 胎盤:ママから胎児に栄養等を送る血管の束
  • 絨毛膜(じゅうもうまく):胎盤の元となる組織
  • ※羊膜(ようまく):赤ちゃんを包む膜

・2絨毛膜2羊膜胎児

2絨毛膜2羊膜胎児の説明

DD双胎(そうたい)とも言われ、二卵性は100%DDです。各胎児に1つずつ胎盤と羊膜があるので比較的リスクが低いと言われています。一卵性の場合は25%の確率です。

・1絨毛膜2羊膜胎児

1絨毛膜2羊膜胎児の説明

MD双胎(そうたい)とも言われ、羊膜は2つですが胎盤を共有しています。その為ママからの栄養が偏ってしまう可能性がありリスクが高まります。一卵性では75%がこのタイプとなります。

・1絨毛膜1羊膜胎児

1絨毛膜1羊膜胎児の説明

MM双胎(そうたい)とも言われ、1つの絨毛膜と羊膜を共有しています。多胎妊娠の中で最もリスクが高く、厳重な管理が必要です。一卵性では1%がこのタイプとなります。

③膜性によってリスクに差がある

上述したように膜性のタイプによって妊娠中のリスクに差があります。リスク管理の重要度は以下の通りになります。

DD<MD<MM

膜性のタイプによって検診が増えたり早めに管理入院をすることになったり病院側の対応も変わるので注意が必要です。

私は8週の時に胎嚢が2つ確認でき、DDタイプでしょうと先生から教えてもらいました。

④バニシングツインとは  

「バニシングツイン」とは双子のうち片方が妊娠初期の段階でお腹の中で亡くなり、ママの身体に吸収され子宮から消えたように見える現象です。双子の妊娠のうち10〜15%の確率で、特に一卵性で起こりやすいと言われています。時期としては6−8週が多く、予防法や原因はははっきりしていないようです。単胎児の妊娠でも初期流産の可能性がある時期の為、全妊婦さんが心配する時期ですが、双子の妊婦さんにとっても1つ目の壁を乗り越えたいタイミングです。

私はバニシングツインの確率が下がるタイミングで「双子かも」から「双子です」と妊娠の確定をもらいました。

妊娠初期に双子かも?知っておきたいリスク

①切迫早産・早産

早産の説明

早産とは正期産より前の出産のことで早く産まれるほど体の機能が未熟なまま産まれてきてしまいます。双子はお腹に胎児が2人いる分、お腹が大きくなるので「張り」も起きやすく、早産を起こす可能性が高くなります。早産のリスクが高まった状態を切迫早産と言い、双子ママはこの為に長期入院することも珍しくありません

私は23週で切迫早産となり入院・手術を行いました。

https://www.futagomama.blog/imminent-premature-birth/

②妊娠糖尿病

妊娠糖尿病とは妊娠中に血糖値のコントロールが上手くできなくなってしまう病気です。これにより赤ちゃんが成長しすぎて巨大児になる等の原因になります。

私は妊娠糖尿病になってしまいインシュリン注射や血糖値測定を1ヶ月していました。

③妊娠高血圧症候群

妊娠高血圧症候群で重症になるとママにはけいれん発作、脳出血、肝臓や腎臓の機能障害等起こすことがあります。

そして胎児は発育が悪くなったり、胎盤が子宮の壁からはがれて赤ちゃんに酸素が届かなくなり(常位胎盤早期剥離)、胎児が亡くなってしまうことがあります。

④胎児発育不全

双子は単胎に比べて1つのお腹を分け合い狭い空間の中で育つため、発育の度合いはやや緩やかです。ただ、極端に大きくなれない場合、異常をいたしている可能性があるので入院して様子をみることがあります。

⑤双胎間輸血症候群(一絨毛膜性のみ)

一絨毛膜性の双子の場合、1つの胎盤を分け合っているため、2人の成長がアンバランスになることがあり、これを「双胎間輸血症候群(TTTS)」といいます。体の大きさに違いが出るだけではなく、症状が悪化すれば、大きな子は心不全、小さい子は腎不全を起こします。予防法がなく早期発見が重要です。

一絨毛膜性の双子の10%程度に起こると言われています。

⑥臍帯相互巻絡(MMタイプのみ)

1絨毛膜1羊膜性の双子は2人を隔てる壁(羊膜)が存在しないため、臍の緒が絡まってしまう臍帯相互巻絡がおこりやすく、胎児の突然死のリスクが高くなります。

妊娠初期に双子かも!?「これが気になる!」

はてなの画像

①つわりは酷くなる?

双子のママは身体にかかる負担が大きい為、つわりは酷くなりやすいとも言われていますが個人差が大きいと思います。私の場合、長男よりも双子の時の方がつわりは辛かったですが仕事は続けられ、寝込むほどではありませんでした。

私は「双子ちゃん大丈夫かな、ちゃんと産めるかな」と不安になると「おえ〜」となっていました。気持ちも影響したと思います。

つわりと同じくらい心配なのが妊娠線▼

②仕事はどうすればいい?

双子妊娠はリスクが高く、検診が増えたり、急な入院等で職場を離れたりする可能性も高い為会社には早めに妊娠の報告しておくと良いと思います。

また双子の場合、産前休暇が出産予定日を含む14週間です。単胎児が6週間であるのと比べてかなり早いです。

お腹が大きくなるのが早いので会社側にも双子のリスクを踏まえて相談し、必要に応じて業務内容の変更や引き継ぎの計画をしておきましょう。

③双子は無事育つの?

双子だけに限らず全ての妊娠に「絶対大丈夫」はありません。しかし双子の妊娠ではリスクを考慮し、検診から手厚い処置が出来る大きな病院のサポートを受けることが出来ます。病院側も慎重に診察してくれ、必要があれば入院措置をとりママと赤ちゃんの為に最善を尽くしてくれます。

主治医や看護師さん、旦那さんにどんどん頼りましょう!

④双子はどうやって産む?

双子の出産は帝王切開が多いと思いますが、産院の方針により、条件に合えば経膣分娩が行われることもあります。

私が途中までお世話になった病院では双子の出産は全て帝王切開でしたが、その後転院し出産した病院では経膣分娩が可能でした。

双子ママは出産までに入院する方がほとんどなので高額療養費制度を知っておくと便利です。また、医療保険の保障内容を確認しましょう。

「妊娠初期に双子かも」は誰でも不安です。

赤ちゃんの写真

双子を妊娠するママは皆「自分が双子を妊娠する」と思っている方はほとんどいないと思います。「双子かも」と言われて不安に思うのが当たり前だと思います。

双子は35〜37週で早産で生まれてくる子が多いです。しかし医療が発達し28週以降であれば赤ちゃんの予後は良好と言われています。

双子の妊娠が楽に乗り切れるとは思いません。ただ、双子の妊娠について知識を身につけ、リスクを理解したことでこれからの生活・行動が変わると思います。

これからの妊娠生活、自分だけで頑張るのではなく、職場や家族、先生達と協力して乗り切りましょう。絶対無理はしないでくださいね。

私も双子の妊娠・出産はとても大変で辛い思いをしましたが、可愛い双子姉妹をやっぱり産んで良かったと思えます!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

読んでくださった双子ママが素敵な妊娠ライフが送れますように・・・。

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